どんな夜も

八方ふさがりだった。

 

歯を食いしばる気力もなえて、

もうどうなってもいい、と思ったとき、

ひとすじの光を見た。

 

気がつくと、

大きな愛に抱かれて、

ただただ、泣いていた。

 

「自分を救えるのは、自分しかいない」

 

なんどもくり返し、

そうつぶやいた。

 

どこからともなく

生命力がわいてきて、

すくっと立ちあがって歩きだした。

 

どんな日も、太陽はのぼる。

 

どんな闇も、かならず明ける。

 

自分を救うのは、自分。

それを、

けっして疑わない自分。

 

 

 

文 作家・心理カウンセラー宇佐美百合子