2019-06-06 どんな夜も 八方ふさがりだった。 歯を食いしばる気力もなえて、 もうどうなってもいい、と思ったとき、 ひとすじの光を見た。 気がつくと、 大きな愛に抱かれて、 ただただ、泣いていた。 「自分を救えるのは、自分しかいない」 なんどもくり返し、 そうつぶやいた。 どこからともなく 生命力がわいてきて、 すくっと立ちあがって歩きだした。 どんな日も、太陽はのぼる。 どんな闇も、かならず明ける。 自分を救うのは、自分。 それを、 けっして疑わない自分。 文 作家・心理カウンセラー宇佐美百合子