静かな感動

わかいときは、

精妙な光を放つものに出会っても

気づけなかった。

 

そのひかりを打ち消すほど、

自分がギラギラしてたから。

 

踏まれても踏まれても、

ひたむきに生きようとする

草花が、放っているかぎり。

 

自分が苦しいときでも、

そっと、人のために祈る

愛の人が、放っているひかり。

 

そんなひかりを感じて、

思わず、手を合せるようになった。

 

もしも、

 

ある年齢に達しなければ、

たどり着けない境地があるとしたら、

 

トシを重ねるって、

なんと、すばらしいことだろう・・・

 

 

文 作家心理カウンセラー宇佐美百合子