緑のなかで

どんなもにも、いちいち

「わたしの・・・」

という言葉をくっつける。

 

わたしの喜び

わたしの苦しみ

わたしのお金

わたしのてがら

 

そのことに執着すればするほど、

人生が、ややこしくなっていく。

 

どれも「わたしのもの」

なんかじゃなくて、

 

「この世のもの」だとしたら・・・?

 

この世の喜び

この世の苦しみ

この世のお金

この世のてがら

 

緑がめぐるなかで、

たまたま、

今、手元にあるだけ。

 

そう思ったら、

 

次から次へと

人生にやってくるモノと、

もっと淡々と生きていける。

 

 

 

文 作家・心理カウンセラー 宇佐美百合子