ありがたい力
もし、人生にあったことを
なにもかも覚えていたら・・・
きっと、わずらわしくてたまらない。
いや、とても苦しいだろう。
「つらい出来事」が風化するから、
助かってるのかもしれない。
もう思い出せないことは、
もう思い出す必要のないこと。
時が、積み重なって、
苦しみを乗り越えられるようにと、
目が覚めたら、
新たな希望を抱けるようにと、
”忘れる”というありがたい能力を
神さまから、さずかった。
文 作家・心理カウンセラー宇佐美百合子